課題解決に向けて

避難所暮らしの注意点

 避難所では、たくさんの人と共同生活を送ることになるため、日々の生活とは全く違った生活を強いられます。そうした避難所で過ごしていくことになった時の注意点を確認しておきましょう。(①〜④は厚生労働省「避難所生活を過ごされる方々の健康管理に関するガイドライン」・「東京くらし防災」、⑤は東京都福祉保健局「災害時の『こころのケア』の手引き」、⑥は「東京くらし防災」に基づく)

●できるだけ健康に過ごすには

①水分補給を我慢しない!

 女性はトイレに行くことを気にして水を飲むのを我慢してしまいがちです。しかし、水分不足は脱水症だけでなく、低体温症や便秘、心筋梗塞の原因となると言います。トイレの回数を減らそうと我慢せず、こまめに水分を補給するようにしましょう。

②運動する!

 食事や水分を十分にとらない状態で長時間座り足を動かさないと、血行不良が起こって血栓ができ、エコノミークラス症候群になってしまう危険があります。予防のため、定期的に体を動かすように心掛けましょう。1時間に一度、かかとの上下運動(20〜30回程度)をするだけでも十分効果があります。

③口腔ケアをする!

 避難生活では、水が十分に確保できないことに加え、食生活の偏り、水分補給の不足、ストレスなどから、むし歯、歯周病、口臭などが生じやすくなります。歯みがきができない場合でも、少量の水やお茶でうがいをしましょう。ハンカチやティッシュペーパーを使って歯の汚れを取るのも効果的です。

④なるべく動く!

 避難所生活では、体を動かす機会が減ることで、筋力が低下したり関節が固くなることがあります。また、心配でイライラする・眠れない・動悸や息切れがするなどの症状が現れる生活不活発病のリスクも高まります。身の回りのことが自分でできる方はなるべく自分で行うことが予防になります。

⑤ストレス反応を一人で抱え込まない!

 不安や悲しみ、喪失感、周囲の人への怒りなど、被災時の精神的な動揺の多くは、誰にでも起こりうる反応です。人と会い話すことで、つらい気持ちが緩和されることもあります。我慢せず、家族や知人、友人、主治医、保健所、精神保健福祉センターなどに相談しましょう。

⑥不眠は自然な反応と知る!

 震災の直後に眠れなくなるのは、身の回りに起きた危機的状況に対処するための正常な生体反応です。多くの不眠は時間が経つにつれ徐々に解消しています。

 また、避難所という劣悪な環境下では眠りにくいため、消灯時間に眠ることにこだわらず、眠れる時に眠れば良いという考えに切り替えることが大切です。皆と同じ時間に眠らなくては、という思い込みはかえって眠りにくくさせてしまうこともあります。昼でも眠くなったら眠るようにしましょう。

●犯罪から身を守るには

 災害時の精神的ストレスを、女性や子どもに対する暴力で発散しようとする人もいます。自分の身を守るために防犯意識を高めておく必要があります。(以下、「東京くらし防災」、板橋区「私を守る! 女性のための災害対策ハンドブック」より)

①複数人で行動する!

 可能な限り、単独での行動は避けるようにします。トイレや着替えの際も周囲をよく確認し、見張りを立てるなどの対策をしましょう。夜間に出かける時や、人目につきにくい場所に行く場合は特に注意が必要です。

②貴重品を持ち歩く!

 自分のスペースを離れる際は持ち歩くか、家族などの信頼できる人に見ていてもらうよう頼むようにしましょう。また、肌身離さず眠るなどの対策も重要です。

③個人情報を話さない!

 避難所は不特定多数の人が共同で暮らしています。また、避難者以外にもボランティアなど多くの人が出入りします。そのため、誰が聞いているかわからないという意識を持ち、避難所の中でお金や個人情報について話さないようにしましょう。